はじめに
慶長6年(1601年)正月、徳川家康が東海道宿駅伝馬制度を制定し、東海道に数十か所の宿駅(宿場)ができました。
その後、徐々に新たな宿駅が追加されていき、元和9年(1623年)品川宿と神奈川宿の間に川崎宿が誕生しました。
令和5年(2023年)は、川崎宿起立400年にあたります。
川崎宿では、この記念すべき年を目指して、川崎市役所、川崎区役所、地元の企業や有志の方々によって、宿場町らしい街づくりを進めてきました。
その一部を紹介します。
東海道かわさき宿交流館
平成15年(2013年)に開館した宿場交流館です。
1階はエントランス、2階は常設展示室、3階は常設展示室と企画展示室、4階は集会室となっています。
展示室は写真、地図、ジオラマなどが豊富で、川崎宿の昔と今の様子がよくわかります。
集会室では、東海道に関する講演会や交流会などが開かれています。
東海道かわさき宿交流館の位置
浮世絵トランスボックス
川崎市では、無電柱化(電線地中化)を推進しています。
電柱の上にあった変圧器(トランス)は、歩道に置かれたトランスボックスの中に収められています。
川崎宿には浮世絵をラッピングしたトランスボックスが多数設置されていて、昔の東海道の風景を連想させてくれます。
川崎宿の浮世絵といえば、歌川広重の東海道五拾三次(保永堂版)の六郷渡舟が有名ですが、川崎宿のトランスボックスにはその他にもいろいろな浮世絵がラッピングされていて、興味深いです。
浮世絵トランスボックスの設置区間
東海道川崎宿起立400年記念の松
令和5年(2023年)に東海道川崎宿起立400年を記念して、東海道と市役所通りとが交差する砂子交差点に植えられました。
市役所通りを歩く人々に、東海道の存在をアピールしています。
東海道起立400年記念の松の位置
東海道川崎宿中間灯
令和5年(2023年)10月、東海道川崎宿起立400年を記念して、川崎市内の東海道のほぼ全区間に渡って、道の両側の街灯に中間灯が取り付けられ、メインストリートらしい華やかな通りになりました。
これらの中間灯にも、トランスボックスと同様に川崎宿のいろいろな浮世絵が表示されています。
東海道川崎宿中間灯の設置区間
まとめ
東海道川崎宿では、起立400年の令和5年(2023年)に向けて、街づくりに取り組んできました。
松の植樹や中間灯の設置により、メインストリートらしい華やかな通りに生まれ変わりました。
これで終わりではなく、東海道が多くの人々に愛される道になるように、これからも街づくりをさらに進めていってほしいです。
また、東海道の他の宿場町や沿道の地域も、川崎宿の街づくりを参考にして、東海道全体の魅力向上を目指してほしいと願っています。
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